自立は構造である‐『週末起業』『週末起業チュートリアル』

まず素晴らしい書評を2つ
http://ryois.blog94.fc2.com/blog-entry-90.html
http://prompter.livedoor.biz/archives/50326315.html

自立というのは、他人に寄りかからないでいられる状態の事を指す。「アルバイトではなく正社員なのだから自立している」なんていうのは視点がずれている。己自身に食べていける能力があるかないかがポイントだ。

村上龍が自身のエッセイの中で、「限りなく透明に近いブルー」によって芥川賞を取り多額の賞金を得、自由になったと言っていたが、まさしく経済的な自立と精神の自立は切っても切り離せない関係であろうと思う。
「衣食足りて礼節を知る」という故事成語は、蔵に十分な食料がある状態のことをさしていたようであるが、今だけでなく、将来も続けて食べていける余裕を足場にしか自立は築けないだろう。衣食住のような物質的な障害に悩まされないで己の望む生き方を続けられる状態をつくるために何をするべきか。具体的なレベルで考えるべきと教えられる本。


野山で永住できるほどのサバイバル能力でもいいかもしれない。それなら本書はいらないが、経済社会を前提に考えるなら、オススメ。


週末起業 (ちくま新書)

週末起業 (ちくま新書)

週末起業チュートリアル (ちくま新書)

週末起業チュートリアル (ちくま新書)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)