絶対に読んで欲しい−『うらおもて人生録』
素晴らしい書評は以下↓
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/02/post-7ee8.html#search_word
http://www7.atwiki.jp/siritori_review/pages/43.html
「プロは持続を旨にすべし」
「プロは一生を通じてその仕事でメシが食えなくちゃならない」
「だからプロの基本的フォームは持続が軸であるべきだ」
「しかし、なにもかもうまくいくということはありえない」
逆に言うと、フォームというものはけっして全勝を狙うためのものではないんだ。六分四分、たとえわずかでも、いつもどんなときでも、これを守っていれば勝ち越せるという方法、それをつかむことなんだ。
「実力は負けないためのもの」
ばくちの例になるけどね。ばくちの総量を、百としよう。このうち四十くらいは、一般に、セオリーとなって、どうすればコンスタントに勝てるか、という道が明らかにされている。
けれども、四十対四十じゃ、互角でおたがいにセオリーが極め手になっていない。セオリーというのは、前述の話の実力に当たるね。
だから、あきらかになっている部分を一つでも二つでも、拡げていくことだ。(中略)この一点の差が、長い間に極め手になるんだ。あとは(中略)いかにコンスタントに使うか、だね。プロなら誰しも、そこをきたえる。
「負けっぷり」
負けっぷりがよい、というのは相当に目立んだよ。そうして、わりに好印象を持たれる。負けっぷりがよいと、勝ったときも目立つんだ。目立たせても、人が受け入れてくれる。(中略)魅力ということは、自分が生きているということを、大勢の人が、なんとか許してくれる、というようなことだ。
ちょっと書きすぎですね。「素晴らしい企画が通らない友人へのアドバイス」の話(紹介した書評に少し載っていますが)など、まだまだ沢山紹介したいものが山ほどあってこれでも少ないと感じるほどです。
絶対に処分できない本が増えてしまった。文庫なので保存しきれるかどうかが心配です。
皆様、ぜひぜひ。
- 作者: 色川武大
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1987/11/30
- メディア: 文庫
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