笑える芸術−『味写入門』

素晴らしい書評は以下↓
『味写入門』:
http://yuki-wan.at.webry.info/201005/article_21.html
ただ笑える写真集!『味写入門』:
http://photolala.net/2010/05/000280.php


日刊イトイ新聞での連載を本にしたものらしいが、まさにコピーライターがらみの仕事と言わざるをえない。たった一言のタイトルを追加しただけで写真がストーリーを持ち、動き始める。そういえば、特に報道写真での有名な写真たちは、前後のストーリーを感じられるものが多いなぁと今更ながら気づく。ちなみに本書はそんな深刻なものじゃなくて、笑わせてくれるものばかりだ。


もしや、これこそ芸術なのかもしれない。wikipediaで調べてみると、「芸術」の定義として、

芸術(げいじゅつ、希: η τεχνη、 techn〓、羅: ars、英: art)とは、表現者あるいは表現物と、鑑賞者とが相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動。美術、文芸、音楽、演劇など。

としている。相互に作用している。だって笑っちゃうから。よって芸術かもしれない。
美術家マルセル・デュシャンの有名な作品に『泉』がある。これは便器を置いて、タイトルに『泉』と付けただけ。しかしこれが、芸術として後世に影響も名も残した。google:image:デュシャン 泉


本書はあくまでB級の装いだが、そういった芸術性を感じさせる。もちろんゲラゲラ笑いながら見るのがイチバン。その後ちょっとそういう視点で眺め直すと、さらに楽しめるかもしれません。

味写入門(あじしゃにゅうもん)

味写入門(あじしゃにゅうもん)