自意識過剰への処方箋−『仏教対人心理学読本』

素晴らしい書評は以下↓
http://bestbook.livedoor.biz/archives/50860146.html


タイトルでは「自意識過剰への処方箋」としたが、本当は「自意識への処方箋」かもしれない。たぶん著者に言わせれば、普段「自意識過剰だよ」なんてツッコまれるような人だけじゃなく、ツッコんでる人も五十歩百歩なんだろうと思う。


本書が扱う問題(たぶん自意識というフレーズが一番近いと思う。)は、その対象にならない人なんていないだろうと思うくらい根本的。本書を読んで自分は問題ないと思えたら、天才中の天才かアホ中のアホである。たぶんほとんどはアホである。


しかし、「自分で考えよう」みたいな都合のいい終わり方ではなく、具体的な処方箋がたくさん書かれている。本書を読んで、なんで仏さまが「一切皆苦」とか言っちゃうのかが分かるような気がした。また、以前読んだ、『愛するということ』でエーリヒ・フロムが言いたかったことが少しだけわかったような気がした。


お婿さんショッピング・お嫁さんショッピング−『愛するということ』:
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100603/1275513852


『愛するということ』よりわかりやすいので、セットで手に入れて本書を先に読むのが吉かと思われ。


自意識を捨て、旅に出よう。その先にはきっと「愛」がある。

仏教対人心理学読本

仏教対人心理学読本