「自分とは何か」を問う2通りの方法‐『エキセントリクス』『ビューティフルピープル・パーフェクトワールド』

素晴らしい書評は以下↓
『エキセントリクス』
"自我"とは記憶か客観か「ECCENTRICS/エキセントリックス」
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/12/eccentrics-7369.html

『ビューティフルピープル・パーフェクトワールド
[読んだ][comic] 「ビューティフルピープル・パーフェクトワールド」/坂井恵理
http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20101212/p1


『エキセントリクス』は記憶喪失&二重人格の主人公が自我を共有している双子やその他ひとクセもふたクセも持った登場人物たちと異常な量の伏線で絡まる物語。『ビューティフルピープル・パーフェクトワールド』は美容整形が当たり前になった社会を舞台にした群像劇。


前者は心が特殊な状態を持って自己とは何かを問いかけ、後者は容姿を無意味化して自己とは何かを問いかける。


どちらも「自己とはこうだ」とか、「こうあらねばならない」という描き方はしない。著者から提示された設定を味わい、自分なりの考えを見つける思考実験の楽しみがある2作品。


ECCENTRICS (1) (小学館文庫)

ECCENTRICS (1) (小学館文庫)

ECCENTRICS (2) (小学館文庫)

ECCENTRICS (2) (小学館文庫)

ビューティフルピープル・パーフェクトワールド (IKKI COMIX)

ビューティフルピープル・パーフェクトワールド (IKKI COMIX)