本当に飛べる人って‐『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』『非属の才能』

城繁幸氏の『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』について
素晴らしい書評を3つ
http://eliesbook.co.jp/review/%E3%80%8E%EF%BC%93%E5%B9%B4%E3%81%A7%E8%BE%9E%E3%82%81%E3%81%9F%E8%8B%A5%E8%80%85%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%B8%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%80%8F%E5%9F%8E-%E7%B9%81%E5%B9%B8
http://www.yusukeoi.net/archives/2008/04/3_2.html
http://www.journalism.jp/t-akagi/2008/03/post_265.html

山田玲司氏の『非属の才能』も同じテーマの本だ。過去の価値観の同調圧力に屈せず、己を貫き通せと言っていると思う。
氏の有名なマンガ、『絶望に効くクスリ』はインタビュー形式で、価値観の転換で成功した人をレポートしていくマンガである。


3番目の赤木氏の書評にもあるが、
−−−
昭和的価値観からの脱却が、成功例ばかりなのが気になる。果たして、昭和的価値観を脱して高収入を得た人たちが、今度は搾取側(昭和的価値観への復古欲)とならないという保証はあるのだろうか?
−−−
という点はやはり気になる。意識は脱却してても成功しなかった人もいるだろうし。

下記メルマガの中の人が言うように、言い訳のために平成的価値観を持ち出す人がうまくいくとは思えないしね。
http://a.mag2.com/0000116122/20060910095151000.html

確かにぼおっと古い価値観にぶら下がってるのは危ないよ。というのは納得できるのですが、んではどうすれば良いのかって時に、しっかり自分の価値観を認識して方向転換するっていうのはかなりハードルの高い作業だと思う。上記2つの著作はちょっと焚き付けすぎというか、ハードルを越えられる筋力を付けてから飛びましょう。みたいな注意書きがあってもよかったのでは?もちろん意識を変えないと筋力つかないよって話はあると思いますが、筋力つける事と飛ぶことは分けて考えましょう。っていう話は必要だと思う。


ところで、もっとメタ的な話にしてみると、本当にハードルを越えられるようになるには、同調圧力に反発するでも、こういった本の著者の考える価値観に染まるでもなく、自分のでも他人のでも、価値観そのものを越える事が重要なんではないだろうか。
他人の価値観を見ているのは自分の価値観なんだから、どこまで行っても自分ばっかり。そんな寂しい価値観なら欲しくないよと思う自分の価値観でした。

なんか、個性を持つべきとか意識して持つ個性とか、価値観を変えるべきと意識してもつ価値観とか、そんなのって意識すればする程遠ざかるような気がしない?

非属の才能 (光文社新書)

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