勝った気がしない−『だめんずうぉーかー』

素晴らしい書評は以下↓
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/23894203.html


このマンガの構造についてはまったく上記の書評に同意。
ちと手放しでは褒められないマンガですが、そのへんはとりあえず置いといて感想を。


このマンガに登場するダメンズたちは勿論ダメ人間なんですが、そのダメ人間の例を見ていても、なんだか安心しないのはなんだろう。人として勝った気がしないのだ。よくよく読んでみると、この男たち、コミュニケーションに恐怖がないのだ。


自分は臆病者でなかなか自己主張できないために、ダメンズたちの自分の欲望をしっかり出す。欲望の出しすぎが問題なのだが、その己への忠実さに対しては少々の憧れを感じてしまう。
自分の方があきらかに「マトモ」ではある。しかしその「マトモ」さはコミュニケーションへの恐怖感が作っている部分があって、自分の「マトモ」さに対して自信を持ち切れない部分があるのだ。

以前紹介した『モテキ』は逆のコミュニケーションへの恐怖感を過剰に感じる人物が主人公。

モテキ書評↓
お説教−『モテキ』:
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100317/1268780948
傷つけたくないのは自分−『モテキ』3巻:
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100402/1270159618


女性の恋愛に関わる欲望部分もシッカリ描写されていて、異常に濃い世界が出来上がっており、読後非常に疲れるw
あなたはバランスよく欲望を出せているでしょうか。

だめんず・うぉ~か~ (1) (扶桑社SPA!文庫)

だめんず・うぉ~か~ (1) (扶桑社SPA!文庫)