買い物カゴを置かない書店はもうダメかもしれない。

松丸本舗がスゴイらしい。↓
松丸本舗
http://www.matsumaru-hompo.jp/
これは面白い! 客単価を倍増させた、丸善本店「松丸本舗」の本棚設計:
http://www.fallinstar.org/2010/05/post_105.html
松丸本舗のさまよいかた:
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2010/05/post-b321.html


書籍の合理的流通。というテーマではもうリアル書店はネット書店にかなわないのかもしれない。すごくシンプルな話で、欲しいのは本。んで、ポチっとするだけでわざわざ届けてくれる本屋がある。そしたら書店行かないよね。


「わざわざ届けてくれる」に対抗できるとすれば「すぐ手に入る」駅前の書店だけれども、一日に3桁も新刊が出る昨今、目的の本探すってだけでも骨折り。


んじゃもうダメかっていうと、もう流通は諦めて「レコメンド」に徹するしかないんだと思う。本はそもそも読者に新しい情報を提供するのが役割。つまり「知らないこと」を売っている。ってことは家電みたいに良くわかって、比べて比べてして買うわけじゃない。よくわからんまま買わなきゃいけないリスクが常にあるんだから、誰かにレコメンドしてもらうことが非常に重要。出版業界で、「売れる本が売れる」なんて笑っちゃうような言葉が意外と真実味あったのは、結局本の売れ筋ランキングぐらいしかレコメンド機能がなかっったからだろう。


だからもう「流通」に特化したリアル書店は「レコメンド」にシフトしなければならないんだと思う。


リアル書店の客単価って知ってますか。答えは1000円前後。とてもレコメンドされて買ってる金額とは思えない。コミックスの新刊と新書と雑誌(ちなみに新刊単行本と新書は違いますよっと。)ばっかりだろ!っと突っ込みたい。
冒頭で紹介した松丸本舗では客単価倍増とかお客さんが5万円分買ってったとか書いてあるが、この企画棚担当のネームバリューもさることながら、本質的なレコメンドがしっかりできているからだろう。
これから電子書籍の流通も本格化するかもしれない。その時、買い物カゴがないと不便なくらいの燃えるような購買意欲をかき立てるレコメンド力が無いともうリアル書店はダメなのかもしれない。