理屈に負けない強さ−『3.3.7ビョーシ』『トッキュー!!』

素晴らしい書評は以下↓
『3.3.7ビョーシ』↓
[漫画]3.3.7ビョーシ!!(久保ミツロウ講談社):
http://d.hatena.ne.jp/bata64/20060124

トッキュー!!』↓
作品データベース[漫画]トッキュー!!
http://www.accessup.org/jmanga/7_Tokkyu_21_21/


モテキが面白かったので読んでみたらやっぱり面白かった。


久保ミツロウさんは良い意味で男が大好きなんだと思う。男の魅力としての「強さ」を常に描こうとしているように感じる。「強さ」とは具体的にどんな強さかというと、「理屈を突破する力」だ。


上記2作品の主人公は常にルールや約束を破る。しかしそれは高尚で道徳的な目的の為にだ。また、その「突破」によって自分がリスクや責任を負うことを受け入れている。これは実際には危うさを含んでいる。「高尚で道徳的な」ものは時代によってうつろいやすく、また個人差が大きい。過信された正しさは争いのタネになるのはよく語られていることだ。『トッキュー!!』の中では、その対策としてルールが設定されている事についてもしっかりと描かれている。しかし、それでも主人公は「突破」してしまう。


なぜそんな危うい「突破」を描くのか。マンガだからだといえば確かにそう。「突破」しなければ話の展開のしようがない部分もあるが、その「突破」こそが、著者の考える男の魅力なんだと思う。理屈という一般解を乗り越えてくる生き物臭さを描きたいのだろうと思う。


書評を検索していると、やたらキャラ萌え感想ばかりがヒットするのも、久保ミツロウさんのマンガが男の魅力をたっぷりと体現しているからだろうと思う。


身近な男性に萌えられない女性の方や、萌えられる男性になりたい男の娘たちは是非。↓

3.3.7ビョーシ!! 1 (少年マガジンコミックス)

3.3.7ビョーシ!! 1 (少年マガジンコミックス)

トッキュー!!(1) (講談社コミックス)

トッキュー!!(1) (講談社コミックス)