20万円くれ。@今回は内容の感想−『KAGEROU』その1

素晴らしい書評は以下↓
http://blog.livedoor.jp/unahide/archives/52725987.html
http://www.honzuki.jp/book/status/no22794/index.html


上記記事の中の人とまったく同じ感想なので引用させて頂く。↓

下手な素人が書くより、面白いです。
下手なライトノベル作家が書いた話より若干突っ込みどころはありますが、読みやすいです。


素直にライトノベルとしては面白いと思います。
でも、大賞を取った作品だと思って読むと、この作品を大賞作とした審査員のほうのレベルを疑う。佳作ぐらいが妥当じゃないか、これ?


全く「賞金2000万円の大賞作品」だとは思えませんが、遊び場と化したAmazonの初期の頃のレビューが言うほどのひどさもありません。


「コレで2000万かぁ。自分が何か書いても20万くらいならなんとかイケそうだw」ぐらいの感じでした。


笑える箇所は多く、29ページと30ページのノンブル(ページ数の表記)が手書きだったり(なぜ手書きなのかは作品そのものと関わりがあるためネタバレ自重。)と、ナカナカ凝ってはいます。その遊び感は良かった。


なにしろ超強烈なマーケティング臭がするため手を出すのをためらう方もいるかもしれませんが、普段小説を読まない方が「なんかサラッと読める面白い本ないかな?」と思ったときは読んでみるといいかもしれません。


逆に『KAGEROU』が面白かった方は、水野敬也著『バッドラック』や、いしいしんじ『トリツカレ男』なんかが上位互換といいますか。面白く読めるのではないでしょうか。


自己啓発という快感−『バッドラック』
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100408/1270679873


追記:さらに上位の互換だと中島敦山月記』とか、乙一『失はれる物語』カート・ヴォネガットスローターハウス5』マンガだと鶴田謙二梶尾真治『おもいでエマノン』あたりだろうか。


ぼくはなにかをなしうるためにうまれてきたのか-『山月記』他
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100309/1268132755


そのうち「その2」として『KAGEROU』のマーケティングとかプロモーションについてまとめたいな。

KAGEROU

KAGEROU

バッドラック

バッドラック

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)